- 2021年1月6日更新
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- 暮らしの専門家 監修
美容皮膚科医が教える「肌が汚い」から「美肌」への毛穴・肌荒れ対策
「肌が汚い」「肌荒れがひどい」と悩んでいる女性は、一番に原因をチェック!小さな生活ケアや肌ケアで「美肌改善」できるかも!正しいスキンケアや毛穴対策など、美容皮膚科医の実践ケアもセットで紹介します。
この記事の執筆者
美容皮膚科医山下 真理子
おしゃれを頑張っても、肌が荒れているせいで前向きな気持ちになれなかったり、自分に自信が持てない、という経験はありませんか。
美肌は、女性にとって永遠のテーマかもしれません。今回は、美肌についてお話ししてきたいと思います。
女性が感じる「肌が汚ない」状態とは
- 肌荒れがひどい
- ニキビや吹き出物が増えている
- 肌の色がくすんでいる
- シミが増えてきた
- 乾燥してカサカサである
「肌が汚ない」と言っても、いろんな悩みを抱えているわけです。それでは、多くの女性に共通の悩み「肌荒れ」からみていきましょう。
汚ないお肌はもうイヤ!まずは肌荒れの原因からチェック
美肌は、肌の水分保持力やキメの細かさ、弾力、なめらかさなどで決まりますが、どうして肌の状態は良くなったり悪くなったりするのでしょうか。
肌荒れには、いくつか原因があります。
ストレスや寝不足など内的要因
肌代謝が規則正しく行われ、新たな肌細胞が作られることで美肌は保たれます。しかし、ストレスが多くかかっていたり疲れが溜まっていたり、寝不足が続いていたりすると、肌代謝の周期が乱れます。
さらに、ストレスやイライラなどによって発生した活性酸素によって肌細胞がダメージを受けて、メラニン細胞が活性化されてシミになったり、皮脂の分泌が過剰になって吹き出物の原因になります。
加齢によるもの
加齢とともに肌代謝が衰えることで、肌荒れを起こしやすくなります。加齢による変化では、特に肌細胞の水分保持能力が低下し、乾燥しやすくなります。また、コラーゲンが減少することでたるみに繋がります。
肌の衰えは、実は10代からスタートしているとも言われており、20代〜30代にかけて急速に乾燥が進行します。
間違ったスキンケア
生活習慣に気を使っていても、スキンケアの方法自体が間違っていると、肌荒れの原因になります。
化粧品にお金をかけているわりには効果を実感しない人は、もしかしたらスキンケアの方法自体が間違っているかもしれません。
正しいスキンケアの方法
美容クリニックで、患者様からの質問で最も多い質問が「肌のお手入れの方法について」です。
どんなに高価な美肌治療を行なっていても、日頃のケアが間違っていたら、せっかくの施術の効果もプラマイゼロになってしまいます。
「落とすケア」、できてますか?
スキンケアで一番大切なことは、「落とすケア」です。
まず根本的なところで、「きちんとメイクオフしているかどうか」。
この質問をした時、「ふき取りだけで済ませている」「夜帰宅が遅くなるとそのまま寝てしまうこともある」という声を、非常に良く聞きます。
メイクは、時間が経つと肌表面の油汚れです。時間が経つほど空気に触れて酸化していき、毛穴に酸化した油が詰まって吹き出物の原因になります。メイクは帰宅後は早めに落とすのがオススメ。一晩中メイクしっぱなしなんてもってのほかです。
ふき取りシートも、やらないよりはましですが、それだけではどうしてもメイクを落としきれないことが多いので、きちんとクレンジングオイルやクリームを使用するのをお勧めします。
次は洗顔
メイクオフしたら必ず洗顔をしてください。メイク落としだけでは落としきれない、毛穴の中の汚れを、洗顔で落とすことができます。
ただ、「しっかり落とさないと」と思って、顔をゴシゴシこすり洗いする人がいますが、それは逆効果。肌の細胞はとても繊細なので、肌が動かないくらいの弱い力で、しっかり泡を立てて洗顔してください。
また、トレンドメイクにあるような濃いアイメイクやリップカラーは、専用のポイントオフを使って落としてください。
特に目の周りの皮膚は、他の部位に比べてとても薄いので、ゴシゴシこするとすぐに皮膚を傷めて、刺激による色素沈着の原因になりやすいです。
唇も、とても薄い粘膜でできているので、ゴシゴシこすると乾燥の原因になります。
美容皮膚科医
山下 真理子 先生
参考までに、私の実践肌ケア
私は、こすらなくても落とせるタイプのポイントオフを、1、2分ほど両目と口元に乗せてオフします。
それから、クリームタイプのメイククレンジングを顔全体に広げて、こすらないように、優しく押さえながらティッシュオフして、それから洗顔をします。
洗顔は、泡だてネットで、逆さまにしても落ちてこないくらいの丈夫なホイップを作るイメージでしっかりと泡を立てて、泡を顔の上に乗せるイメージで洗顔します。
正しい生活習慣で美肌対策
スキンケアを頑張りながら、もちろん、規則正しい生活リズムも心がけていただくことが、美肌への近道です。
睡眠と睡眠環境がポイント
肌細胞がホルモンなどの働きによって修復される時間は、およそ22時から夜中2時までというのは有名な話ですが、お仕事でなかなかその時間に寝るのが難しい場合は、最低でも「必ず毎日6時間は睡眠時間を確保する」と思っていてください。
睡眠は、体を休めて修復と疲労回復に集中するための時間です。しっかり睡眠をとることは、疲れをとることにも美肌にもとても大切です。
できれば、寝室には空気清浄機を置いておくのがいいでしょう。寝ている間に吸っている空気を綺麗な空気にすることで、修復はより早くしっかり行われると言われています。
食生活も見直しを
外食が多い人は、揚げ物や炭水化物オンリーのメニューより、バランスよく炭水化物、タンパク質、脂質が摂取できるようなメニューを選んでみてください。
お造りや煮魚などは、特にお勧めです。魚の油に含まれる成分には、血行を良くする働きがあり、むくみ解消や血色をよくしたり、クマをできにくくするという効果があります。
大豆や味噌などの良質のタンパク質を適度に摂取することもお勧めです。食事のメニューに、味噌汁や冷奴を加えてみることを意識してください。
理想的な水分補給
あとは、水分をきっちり摂ること。ジュースには、糖質が多く含まれるため、お勧めできません。過剰な糖質の摂取は、肌の糖化を起こし、黄ぐすみの原因になると言われています。
お茶も悪くはないですが、茶成分の分解に水分が必要な場合もあるので、ミネラルウォーターを摂取するようにしましょう。1日2リットル以上のお水をこまめに飲むのがお勧めです。
何もしなくても私たちの体からは常に2リットル近くの水分が失われています。最低でも2リットル以上の水分を摂取することで、代謝を上昇させることができます。
また、循環血液量が増えることで、体温が上昇し、血色が良くなり、むくみ解消にも効果的です。血行が良くなることで、くすみ改善効果も期待できます。
また、十分な水分摂取によって、肌細胞がみずみずしく保たれ、乾燥を防ぐことができます。
ケアしても治らない場合
スキンケアの方法を改めて、生活習慣をできるだけ改善しているつもりだけれど、肌が汚ないままである、という人は、肌荒れの原因は別にあるかもしれません。
例えば、愛用している化粧品に含まれる成分に対してアレルギーがある場合、かゆみや赤みを起こすだけではなく、肌荒れを起こすことがあります。
この場合は、化粧品の使用を中止しましょう。食べ物などへのアレルギーで肌荒れすることもあるので、アレルゲン(アレルギーの原因)が何かを病院で検査してみても良いでしょう。
また、枕などの寝具が汚れていると、皮脂腺に生息する顔ダニを原因とした肌荒れが起こります。髪の毛がいつも顔に触れている人も、肌が汚ない原因になってしまうことがあります。寝具は清潔を保ち、髪の毛ができるだけ顔にかからない髪型をしてみてください。
肌の色や状態でわかること
肌が汚ない、荒れている以外に、肌の色も、美肌には大切です。全体的にくすんでいる人は、もしかしたら血行不良があるかもしれません。保湿スキンケアと、こまめな水分摂取を意識しましょう。
黄色っぽいくすみが気になる人は、糖質を摂りすぎたことで肌が糖化し、肌細胞のタンパク質が劣化している可能性があります。黄くすみは、肌の角質を硬くして、たるみの原因にもなると言われています。食事の見直しで対策できることでしょう。
肌が汚ないということは、「栄養が足りてない」という体からのサインとも言われます。美容面だけでなく、「もっと健康に気を遣ってくださいね」という体からのサインだと思って、自分自身を見つめ直してみてください。
いかがでしょうか。
美肌は、ちょっとしたことを気をつけるだけで手に入れることができます。
オシャレな服を着ていても、肌荒れしていたらなんとなく決まらないもの。正しいスキンケアと正しい生活習慣を意識して、ぜひ美肌を手に入れてみてください。
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この記事の執筆者プロフィール
美容皮膚科医山下 真理子
- 専門分野:
- 美容皮膚科
- 自己紹介:
- 医師(美容皮膚科医)の他、モデル、コラムニスト、恋愛アドバイザーとしても活動中。関西を拠点としながら、全国で美容と栄養の講演会や美活イベントも行っている。
山下 真理子
医師(美容皮膚科医)の他、モデル、コラムニスト、恋愛アドバイザーとしても活動中。関西を拠点としながら、全国で美容と栄養の講演会や美活イベントも行っている。
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